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建設現場の足場がインスタ映え?改修工事中の観光スポット実例も紹介

2022年12月27日

日本の建設現場では、足場の存在意義は『安全を考慮する』という1点に偏りがちです。
しかし、海外ではこの足場に景観対策養生シートとしてビルラッピングを施し、広告や集客のツールとして有効活用するスタイルが10年以上前から定着しています。
 
今回は、このビルラッピングについて、弊社の事例や国内外で話題になった事例まで、幅広くご紹介します。大型施設や観光名所、アミューズメントパークなどの改修工事を予定している方はぜひ参考にしてみてください。

建築現場のビルラッピングとは?

ビルラッピングとは、建設・改修工事中の足場シートに写真やイラストなどをプリントし、足場全体を覆う施工のことです。昨今では、景観対策養生シートと呼ばれることもあります。
 
デザインした幕で建物全体を覆えるので、工事期間にインスタ映えスポットのような観光客の訪れる場を作ることが可能です。
 
また、元々観光スポットだった場所での改修工事や増設工事の場合は、テイストに合わせたデザイン幕で元々の建物を再現したり、期間限定のデザインで飾ったりと、景観を維持することが可能です。
 
実際に弊社の手がけた事例について紹介させて頂きます!
 

島原城天守閣工事にメッシュターポリンを使った事例

島原城ビルラッピング
 
こちらは現在、天守閣外装の改修工事を行っている長崎県島原市にある島原城のビルラッピング事例です。
 
島原城は、1624年の築城から約400年もの歴史があるお城です。その改修工事に使われているのが、弊社のメッシュターポリンを使ったビルラッピングです。
 
今回の島原城のビルラッピングは、九州産業大学造形短期大学部とのコラボ企画とのことで、近年流行している8ビットのドット絵でデザインされています。
 
 
デザインを担当した学生たちは、実際に現地を訪れイメージを膨らませたとのことで、デザインの中には島原の地域にまつわる「鯉」や「かんざし」、「具雑煮」などのモチーフが取り入れられています。
 
島原城アップ
 
弊社では幕のプリントをさせて頂いたのですが、今回は単純なスクエア型の足場ではなく、お城の輪郭に合わせたピラミッド型の足場だったため、サイズや発注枚数も少し複雑でした。
 
以下のような内容で製作させて頂きました。
 
【発注枚数】108枚
【サイズ】全18サイズ
【素材】メッシュターポリン
【縫製加工】周囲ロープ縫い込みハトメ加工
【ハトメ加工】ハトメ 28番 真鍮 300ピッチ
 
 
▼以下、いただいた割り当て図です▼
島原城天守閣工事 全体図
写真を使用して本物そっくりの幕を設置するだけでも、十分迫力がありますが、今回の島原城のように流行を取り入れたり学生がデザインした図案を印刷することで、歴史あるお城がより身近なものになったのではないでしょうか。
 
作業中の動画や様子が公式アカウントからも発信されているので、気になる方は是非見てみて下さい。
 
▼作業中動画▼

 
 

動物園デザインの景観対策養生シートを使った事例

ビルラッピング猿山
こちらの事例は、大阪府にある高齢者福祉施設の建設現場に“猿山”のデザインのビルラッピングを施工し、子供向けの体験イベントを開催した事例です。
 
これはビルラッピングを空間デザインの一部として活用した例で、工事現場全体を動物園化した企画でした。そのため仮囲いシートやクレーンなど、周囲の細々としたものにも動物のデザインが施され、
建設現場全体が視覚的に楽しめる空間になっています。
 
 
▼ビルラッピングにもよく見ると猿がたくさん▼
猿山アップ
 
 
▼シマウマのクレーンや動物デザインの仮囲いシート▼
 
弊社ではこちらのビルラッピングの印刷に携わらせて頂きました。
以下の内容で製作をさせて頂きましたので、気になる方は参考にされてください。
 
【発注枚数】63枚
【サイズ】1800×5100
【素材】メッシュターポリン
【縫製加工】周囲ロープ縫い込みハトメ加工
【ハトメ加工】ハトメ 28番 真鍮 横450㎜ピッチ/縦425㎜ピッチ
 
この事例も、工事中の足場シートの活用範囲の可能性が広がっただけではなく、
普段、馴染みのない建設現場を知る機会や福祉施設自体の広告にもなったのではないでしょうか。
 
 
 
 
ビルラッピングは単に『景観を維持できる』というメリットがあるだけでなく、アート作品とコラボして集客を促進したり、建設現場自体をイベントスポットにし、情報発信や人と人との繋がりの場を作ることができるメリットの多い施工だということが分かります。

工事現場でビルラッピングを使った国内外の事例紹介

弊社で手掛けた事例は、契約上紹介出来ないものも多々あります。
世界では工事現場にビルラッピングがすでに定着していることや、日本国内でも徐々に浸透してきていることを踏まえて、国内外の話題になった事例をご紹介させて頂きたいと思います。

海外の事例紹介

ヨーロッパでは、10年以上前からすでにビルラッピングが浸透していました。
少し古い事例ですが、日本でも話題になったビルラッピングの事例をご紹介させて頂きます。
 

パリのヴァンドーム広場に面した建物の大規模改築工事

まずは、パリのヴァンドーム広場に面した建物の大規模改築工事での事例です。
パリのヴァンドーム広場のビルラッピング事例
ヴァンドーム広場は、パリの中でも高級ジュエリーや高級ブティックなどが多く集まっています。
 
訪れた観光客をがっかりさせないために、工事前の建物そっくりの足場シートを採用しています。
パリのヴァンドーム広場のビルラッピング事例2
上記写真をみると、内側にクレーンがあり、改築工事が行われていることがわかります。
 

ラスベガスのベネチアンホテルの足場シート

続いて、アメリカ、ラスベガスのベネチアンホテルの増築工事でビルラッピングを使用した事例です。
一見どこが足場シートなのかわからないですが、こちらもビルラッピングの事例です。よく見ると上部の方が少し透けており、足場幕ということが分かります。
 
無地の足場シートは工事中だと分かりやすいため、『騒音』や『見晴らしが悪い』というマイナスイメージが先行してしまいます。そこを、ホテルの外観を印刷した精工なデザインでカバーし、客足への影響を軽減しています。
 

ニューヨークのプラザホテルの改修工事

アメリカ、ニューヨークのプラザホテルの改修工事で足場のビルラッピングを使用した事例です。
ニューヨークプラザホテル
このホテルでは、街の景観を美しく保つことを目的に、ビルラッピングで改修工事の足場をカモフラージュしています。
 
この巨大なシートを設置したことが、InstagramなどのSNSへのシェア、ニュース番組に取り上げられるきっかけとなり、新しい観光名所になったという実績があります。
また、メッシュ素材の足場シートを使用しているので、宿泊客は通常通り建物の中から、外の景色を楽しむことが出来たようです。
 
 
 
 

国内の事例紹介

国内の事例は、島原城に並び、現在進行されている旬なビルラッピングの事例をご紹介致します。
 

北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)改修工事 景観対策養生シートの事例

2022年12月から、北海道札幌市の中心にある北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)で行われている改修工事で施工されているビルラッピングの事例です。
 
赤れんがビルラッピング正面
 
元の姿を知っている現地の人でも、見上げなければ改修工事中と気付かないほど実物を再現したデザインだったということでした。
周辺は人通りが多く、観光スポットとしても知られているため、多くの観光客が写真撮影をしていたそうです。
 
 
赤レンガビルラッピングアップ
 
また、遠くから見ると本物そっくりで驚きますが、近くにいくと、メッシュ素材から改修工事の足場がうっすらと透けて見え、実際に工事が行われていることがわかります。
 
 
赤レンガビルラッピング斜め
 
この北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)改修工事は、ニュース番組で取り上げられたりと話題も集めていることから、正面のみのプリントでも十分広告効果があることが分かります。コストを抑えたいという方は参考になる施工方法ですね。
 
このように、日本でも少しずつではありますが、以前に比べると足場幕をデザインするスタイルが浸透してきていることが分かります。
今後はもっと日本国内でも景観対策養生シート[ビルラッピング]の活用が増えるかもしれません。
 
今後、観光スポットの改修工事や修繕工事を行う予定がある方は、ぜひこのビルラッピングをご検討してみて下さい!
 
 

ビルラッピングが完成するまでの流れ

弊社でビルラッピングをご注文いただいた場合の流れをご紹介致します。

お打ち合わせ

弊社では、以下のような内容でお打ち合わせさせて頂いております。
 

1. デザインやコンセプトの決定・確認

デザイン
デザインに迷われていたり、データ作成が出来ないという場合は、弊社のスタッフにご相談ください。
プロのデザイナーがデザイン提案から作成まで丁寧にお打ち合わせさせて頂きます。

 

2. サイズの決定について

物差し
サイズの決定は、基本的に設置したい足場のサイズに合わせて行います。
そのため、弊社では分かりかねる範囲があり、事前にお客様の方で足場サイズや幕のサイズを調べて頂く必要がございます。足場のサイズ詳細を伺ったら、生地の分割サイズを決定していきます。
 

3. 素材の決定

素材選び
お客様のご希望の素材をお選びいただきます。
弊社でお取り扱いのある生地は以下です。
 
【通常Ⅱ類ターポリン(防炎)】
現場シート用の素材として一番良く使われる生地です。
弊社では有名国産メーカーの生地を仕入れておりますので、リーズナブルですが質も良く、印刷の仕上がりも申し分ありません。
【厚手Ⅰ類ターポリン(防炎)】
厚みはⅡ類ターポリンとさほど変わりませんが、強度は約3倍あります。
メッシュターポリン・Ⅱ類ターポリンと比較すると、重量は1.4~1.0倍ほどあり、
少々高くなりますが長期設置する場合など、長持ちさせたいときにオススメです。
【メッシュターポリン(防炎)】
メッシュ状に細かい穴のあいている素材です。
風通しが良いため、風の強い場所に設置しても抵抗が少なく、縫製部分のちぎれやはためきによる破損の心配がありません。
 

4.お見積り

デザイン内容・サイズ・素材が決まったら大体のお見積りをご提示させて頂きます。
お見積り確認後に、素材やデザイン等について変更点があればご対応させて頂きます。
 
 

デザインデータの作成・仕上がり確認

デザインデータの作成以降は以下のように確認を進めさせて頂きます。
 

1.デザインデータの完成

ビルラッピングデータ
弊社にて作成する場合、お客様と細かく確認をとりながらデザインデータを完成させて頂きます。
デザインデータのご用意がある場合は、サイズや色味、構成に問題が無いかチェックさせて頂きます。
 

2.仕上がり確認

データ完成
完成したデザインデータと現場写真があれば、実際の仕上がりがどのようになるか確認が可能です。
現場の写真に関してはお客様の方で撮影し、送っていただく必要がございますが、データを頂ければこちらで合成致します。
 

入稿・プリント

プリンター
データに不備がないか、保存形式・サイズ・色味・枚数などの最終チェックを行います。
問題が無ければ、弊社で保有しているターポリン幕専門のプリンターにて、順番を整えて分割データを印刷していきます。
※ビルラッピングでは巨大なデザインのデータを扱いますので、必ず分割の作業が必要になります。
 

梱包・発送

畳み梱包
 
施工時に困らないよう、順番を徹底して梱包致します。
 
現場シートでは屋外に設置し、シワも目立たないことが多いため、基本的には畳み梱包での納品とさせて頂いております。梱包したダンボールには内容が分かるように、納品した生地の施工位置などの情報を記載させて頂きます。(例:A1~C13のような形)
 
巨大サイズの場合でもシートを分割して作成できるため、デザインのイメージが崩れたり、施工の手間が増えたりすることなく設置して頂けます。
 
 
雨風の影響が心配な場合でも、メッシュターポリン素材を使用して頂ければ、風を通しやすくすることも可能なので、野外でも安心して設置することが可能です。
 

ビルラッピングにかかる費用例

ビルラッピングをしたくても、費用の目安が分からず、注文に迷っている方のために、弊社の場合の、ビルラッピング作成にかかる費用例をご紹介します。

【費用例】サイズ:12,600mm×H10,800

素材:メッシュターポリン
分割:1,800mm×5,400mmで14シートに分割した場合

  • 1シート当たりの基本料金:15,730円
  • 全面ベタ追加料金:1,650円
  • データ加工追加料金:2,200円
  • 1シート当たりの料金:19,580円
  • 合計金額:19,580円×14シート=合計274,120円

※デザイン料金除く
※税込み表記です

 
ご使用いただくシートや、細かな縫製、サイズなどによっても値段が変わります。弊社のスタッフが最善の形を提案させて頂きますので、お気軽にご相談ください。
 
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建築現場をインスタ映えスポットにしてみませんか?

この記事では、建築現場や工事中の足場にビルラッピングを活用する方法や事例を紹介しました。
 
■ビルラッピングはこんな使い方が可能です。
  • 工事現場周辺の景観維持
  • 期間限定のイベントスポット(撮影スポット)
  • SNS拡散を狙った宣伝
  • 企業のイメージアップや認知を狙った巨大広告の掲示
  • アート作品などの展示
 
ビルラッピングを使うことで、景観を損なわないという効果だけではなく、期間限定のインスタ映えスポットを作ることも可能です。
SNSの拡散による話題性・宣伝効果も狙えるいうメリットがあります。
 
 
 
世界遺産や観光名所、アミューズメントパークなどの改修を行う場合はもちろんですが、通常の建設現場にも、足場全体を利用して広告を提示してみるのはいかがでしょうか。
今後、もし工事を行う予定がある方は、ぜひビルラッピングを活用してみて下さい◎
 
 
 

 
 
弊社では全300種類以上のデザインテンプレートをご用意しております。
 
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