- お役立ち情報
【ターポリンとは?】Ⅰ類・Ⅱ類の違いも解説!
2024年12月3日
建設現場やイベント会場など、屋外で広く使用されるターポリン。その名前を聞いたことがなくても、実際には多くの場面で目にしているかもしれません。耐久性や防水性に優れるこの素材は、広告やカバー材、さらには防災アイテムとしても利用されています。本記事では、ターポリンの基本情報からその用途や種類、さらにはⅠ類・Ⅱ類の違いについて詳しく解説します。
ターポリンとは?
ターポリンとは、ポリエステル繊維を基材に、ポリ塩化ビニル(PVC)をコーティングした合成樹脂の素材です。この加工により、非常に高い防水性や耐候性が得られます。名前の由来は英語の「Tarpaulin」から来ており、元々は船の帆や雨除け用カバーを意味していました。現在では、建設現場やイベント会場、輸送用シートなど、幅広い用途で使用されています。
ターポリンのメリット
耐久性の高さ: 紫外線や雨風に強く、長期間使用しても劣化しにくい素材です。これにより、屋外での使用に適しています。
防水性と防炎性: 防水加工が施されており、雨天でも安心して使用可能です。また、防炎規格をクリアした製品も多く、安全面でも優れています。
印刷適性: 平滑な表面が特徴で、インクの定着が良いため、広告やデザインの印刷に最適です。
加工のしやすさ: 切断や縫製が容易で、自由な形状に対応できます。これにより、特注サイズや特殊なデザインにも対応可能です。
ターポリンのデメリット
重量がある: ターポリンは防水性や耐久性を高めるために厚みがあり、素材自体が重いことが多いです。大きなサイズでは運搬や設置が少し手間になる場合があります。
一度ついたシワが取れにくい: ターポリンは柔軟性がある素材ですが、一度折りジワがついてしまうと、完全に元の平滑な状態に戻すことが難しい素材です。特に印刷が施されたターポリンでは、シワが目立つことがあるため、保管時や取り扱いには十分な注意が必要です。
廃棄時の処理: PVC素材は耐久性が高い一方で、廃棄時に適切な処理が必要です。リサイクル可能なターポリンも増えていますが、処理方法について事前に確認することが推奨されます。
ターポリンの主な用途
ターポリンは、その機能性と耐久性から、多岐にわたる分野で利用されています。以下に主な用途を詳しく解説します。
現場シート
建設現場や解体工事・塗装現場で使用される現場シートは、ターポリンの代表的な用途です。防炎加工が施されているため、安全性が高く、耐久性にも優れています。さらに、印刷適性が良いため、企業のロゴやPRメッセージを印刷して広告効果を高めることができます。
イベントバナー
イベント会場の装飾や案内用バナーとしても活用されます。鮮やかな印刷が可能で、企業ロゴやイベント情報を視認性良く表示できます。耐候性に優れているため、屋外イベントにも適しています。
横断幕・懸垂幕
ターポリン製の横断幕や懸垂幕は、イベント会場やスポーツ競技場で頻繁に見られます。大きな面積に鮮明な印刷ができ、耐久性が高いため、長期間の設置でも美しい状態を保ちます。
トラック用シート
トラックの荷台カバーや、移動式広告としての役割を果たします。雨風を防ぐだけでなく、企業ロゴやメッセージを印刷することで、走行中でも広範囲に広告効果を発揮します。
バッグ
ターポリンは、その耐久性と防水性からバッグの素材としても活用されています。特にアウトドア用バッグやスポーツバッグでは、水濡れを防ぐことが求められるため、ターポリン製品が選ばれることが多いです。また、ターポリンバッグは軽量でありながら丈夫で、長期間の使用が可能です。
防災シート
災害時の雨除けや仮設テントに使用されるほか、物資の保管や運搬時のカバー材としても活躍します。軽量かつ携帯性が高いため、防災用品として常備されることが多いです。
屋外広告看板
ターポリンの高い印刷適性と耐久性は、屋外広告看板にも最適です。長期間の設置が可能で、色褪せしにくく、企業のブランドイメージを鮮明に伝えることができます。
農業・漁業用カバー
農業ではビニールハウスの補強材や作物の保護シート、漁業では漁網や作業エリアの雨除けとして使用されます。厳しい自然環境でもその性能を発揮します。
ターポリンの種類
ターポリンにはさまざまな種類がありますが、ここでは当サイトで取り扱うⅠ類ターポリン・Ⅱ類ターポリン・メッシュターポリンについて解説します。
Ⅰ類ターポリン
Ⅰ類ターポリンは、強度が非常に高く、耐久性に優れています。厚みはⅡ類ターポリンと大差ないものの、強度は約3倍となっており、重量は1.4~1.9倍程度あります。そのため、長期間の使用を想定する現場に最適です。
Ⅱ類ターポリン
Ⅱ類ターポリンは、一般的な現場シートに使用される素材で、コストパフォーマンスが優れています。防炎加工も施されており、一般的な使用環境で十分に活用できます。
メッシュターポリン
メッシュターポリンは、風の強い場所で使用するために開発された素材です。小さな穴が開いており、風を通すことで破れにくくなっています。ただし、視認性はⅠ類・Ⅱ類ターポリンに比べてやや劣ります。
Ⅰ類ターポリンとⅡ類ターポリンの違いとは?
メッシュターポリンとⅠ類・Ⅱ類ターポリンでは見た目で違いがあることが明確ですが、Ⅰ類・Ⅱ類ターポリンは見た目の違いはほぼありません。この章では、見た目でわからないⅠ類・Ⅱ類ターポリンの違いを解説していきます。
強度と耐久性の違い
Ⅰ類ターポリンは、Ⅱ類ターポリンに比べて約3倍の強度を持っています。そのため、長期間設置する必要がある現場や、過酷な環境下で使用する場合にはⅠ類が適しています。一方、Ⅱ類ターポリンは適度な強度とコストパフォーマンスを兼ね備え、一般的な使用環境や、負荷の少ない環境での使用に向いています。
重量の違い
Ⅰ類ターポリンはその強度に比例して重量が重く、Ⅱ類ターポリンの1.4~1.9倍程度の重さがあります。運搬や設置のしやすさを重視する場合はⅡ類が選ばれることが多いですが、耐久性を重視する場合はⅠ類が適しています。
コストの違い
Ⅰ類ターポリンは高強度である分、価格も高めに設定されています。一方、Ⅱ類ターポリンは一般的な用途に十分な性能を持ちながら、比較的低コストで提供されるため、予算を重視する場合に最適です。
現場シート製作時のⅠ類・Ⅱ類ターポリンの選び方
現場シートを製作する際、以下のポイントを考慮してⅠ類・Ⅱ類ターポリンを選ぶことをおすすめします。
設置期間で選ぶ:数か月程度の設置であれば、コストパフォーマンスの良いⅡ類ターポリンが最適です。一方、長期間にわたり設置する必要がある現場では、耐久性の高いⅠ類ターポリンを選ぶことで、頻繁な交換の手間を省くことができます。
環境条件で選ぶ: 風雨や紫外線が強い環境での使用を想定する場合は、Ⅰ類ターポリンの強度と耐候性が役立ちます。比較的穏やかな環境の場合は、Ⅱ類ターポリンで十分です。
予算に応じて選ぶ: プロジェクトの予算が限られている場合は、コストパフォーマンスの高いⅡ類ターポリンが良い選択肢です。耐久性を最優先し、多少コストが上がっても問題がない場合はⅠ類ターポリンを選ぶのが賢明です。
視覚的な要件で選ぶ: どちらも印刷の仕上がりは良好ですが、長期間設置して色褪せが気になる場合はⅠ類ターポリンが安心です。短期間のイベントやキャンペーンであれば、Ⅱ類でも十分な品質が得られます。
ターポリン種類別 製作事例のご紹介
ターポリンは用途や目的に応じてさまざまな種類が選ばれます。この章では、Ⅰ類・Ⅱ類・メッシュターポリンそれぞれを使用した現場シートの製作事例をご紹介します。
Ⅰ類ターポリン 製作事例/藤原ペイント様
兵庫県姫路市 藤原ペイント様のⅠ類ターポリンで製作した現場シート設置事例です。色鮮やかな虹がモチーフになっているデザインです。
Ⅰ類ターポリン 製作事例/二幸防水塗装工業(株)様
兵庫県姫路市 二幸防水塗装工業(株)様のⅠ類ターポリンで製作した現場シート設置事例です。爽やかなグリーンを基調としており、自社サイトへの誘導も兼ねたデザインになっています。
Ⅱ類ターポリン 製作事例/(株)アサヒコーポレーション様
岡山県津山市 (株)アサヒコーポレーション様のⅡ類ターポリンで製作した現場シート設置事例です。キャッチコピー、写真、ロゴを1枚のシートに上手く配置したデザインになっています。
Ⅱ類ターポリン 製作事例/ペイントドクター徳島様
徳島県徳島市 ペイントドクター徳島様のⅡ類ターポリンで製作した現場シート設置事例です。遠目からでも良く目立つ赤をメインカラーとしたシンプルなデザインとダイナミックなデザインの2種の現場シートを製作させていただきました。
メッシュターポリン 製作事例/拓遼美装様
愛知県大府市 拓遼美装様のメッシュターポリンで製作した現場シート設置事例です。デザインテンプレートim312を使用したポップな印象のデザインです。
メッシュターポリン 製作事例/(株)Re’color様
山口県周南市 (株)Re’color 様のメッシュターポリンで製作した現場シート設置事例です。「見積り無料!!」の部分だけイエローベースで良く目立つように配色されたメリハリのあるデザインです。
まとめ
ターポリンは、防水性・耐久性に優れ、現場シートや広告看板、横断幕、バッグ、防災シートなど、幅広い用途で活用されています。Ⅰ類ターポリンは高い耐久性と強度を持ち、長期間の使用に適している一方、Ⅱ類ターポリンはコストパフォーマンスに優れ、一般的な使用環境で十分に活用できます。また、風通しが必要な環境にはメッシュターポリンが適しています。
ターポリンを選ぶ際には、設置期間や使用環境、予算、見た目の要件を考慮することが重要です。適切な素材を選ぶことで、より効果的に現場シートを活用することができます。ターポリンをテーマとした他の記事もございますので、下記よりぜひご覧ください。
>>メッシュターポリンの活用法
>>ターポリンとメッシュターポリンの違いとは?
>>メッシュターポリンは印刷した文字等が見えにくい?